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築30年マンションを買うか悩んでいる方へ!3つのメリットを紹介

憧れのエリアで暮らすには、築30年マンションを購入するという方法があります。ただし、建物や設備の老朽化や、なかなか売却できない可能性を心配する方もいるでしょう。
そこで本記事では、築30年マンションを購入するメリット3つと、デメリットを解消するためのコツを紹介します。
マンションの築年数は重要?

マンションの築年数とは、マンションが完成してから経過した年数のことです。対象物件を所管する法務局の窓口やオンラインの登記情報利用サービスで登記簿謄本(登記事項証明書)を取得することで、建築年月日を確認できます。
ここから、築30年以上のマンションの動向や、築年数を知る上で大切な寿命と耐用年数の違いについて説明します。
築30年以上マンションの動向
国土交通省の調査によると、2021年末時点で築30年以上の分譲マンションは249.1万戸存在します。そのうち築40年以上のマンションは115.6万戸で、10年後には約2.2倍の249.1万戸、20年後には約3.7倍の425.4万戸となる見込みです。
つまり、築年数30年以上のマンションを売買する機会が今後増えることが予想されます。
寿命と耐用年数の違い
減価償却の計算などの場面で、法定耐用年数という言葉が使われることがあります。財務省令の別表第一によると、鉄骨鉄筋コンクリート造又は鉄筋コンクリート造の住宅の法定耐用年数は47年です。
一方で、国土交通省が設置した中古住宅に係る建物評価手法の改善のあり方検討委員会では、「リフォームを適切に行えば、100年でも十分もつ」と説明しています。寿命=耐用年数とは限らない点に注意しましょう。
参考:国土交通省「築後30、40、50年以上の分譲マンション戸数」
参考:e-GOV「減価償却資産の耐用年数等に関する省令 別表第一 機械及び装置以外の有形減価償却資産の耐用年数表」
参考:国土交通省「中古住宅流通促進・活用に関する研究会」報告書取りまとめ後の取組紹介」
築30年マンションを購入するメリット3つ

あえて中古住宅に絞って物件を探す人も少なくありません。国土交通省が中古マンションを購入した人に実施したアンケートによると、中古住宅に決めた主な理由は「予算的にみて中古住宅が手頃だったから」でした(70.6%)。
また、築30年マンションを購入するメリットとして、以下の3点が挙げられます。
- 好立地の物件を入手しやすい
- 価格が下落しにくい
- 管理状況を掴める
各メリットを確認していきましょう。
1. 好立地の物件を入手しやすい
公益社団法人 東日本不動産流通地溝(REINS)が発表した2021年の中古マンション新規登録状況によると、築21~25年物件の平均価格は3,979万円に対し、築26~30年では2,419万円と大幅に下落します。
あくまでも首都圏のデータですが、北海道でも築30年前後の物件を選ぶことで購入費用節約効果を期待できるでしょう。
つまり、築30年前後の物件に絞れば、円山や地下鉄駅近といった好立地物件を手に入れやすくなります。
2. 価格が下落しにくい
REINSの発表によると、築26~30年物件の平均価格は2,419万円に対し、築31年以上は2,358万円で大きな変動はありません。そのため、築30年マンションを購入すれば、その後価格が下落しにくい点がメリットです。
子どもが独立した際や老後に物件を手放すことになっても、一定の売却資金を期待できます。
3. 管理状況を掴める
戸建ての場合と異なり、マンション購入時には管理の質をチェックすることが欠かせません。築30年マンションの場合、建築からすでに長い年数を経ているため、どのような管理状況なのかを確認しやすい点がメリットです。
確認する際には、エントランスやゴミ捨て場がきれいにされているか、修繕履歴や修繕積立金・管理費の額、規約などに注目しましょう。
参考:国土交通省「平成30年度住宅市場動向調査~調査結果の概要~」
参考:REINS「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2021年)」
築30年マンションを購入する際のデメリット2つ

一方で、中古住宅購入をためらう人もいます。国土交通省が分譲マンションを購入した人に実施したアンケートによると、中古住宅を選ばなかった主な理由は「新築の方が気持ち良いから」でした(60.6%)。
また、築30年マンションを購入する際のデメリットとして以下の2点が挙げられます。
- 建物や設備が老朽化している
- 売却しにくいおそれがある
各デメリットを理解しておきましょう。
1. 建物や設備が老朽化している
すでに建築から30年という年月を経ているため、新築に比べて建物・設備の機能性が劣化している可能性は否めません。設備が老朽化していると、雨漏りや配管の不具合が発生するリスクがある点がデメリットです。
さらに、物件購入後に設備の補修・補強をすることになれば、当初見込んでいたよりも高いコストが発生する可能性があります。
2. 売却しにくいおそれがある
いざ売却を決断しても、建物の外観や、設備の老朽化などの理由からなかなか買い手が見つからないことがあります。手放したいと思った時に、確実に売却できるわけではないことを理解して、物件探しやライフプラン設計を立てるようにしましょう。
売却する際のことを考えて、教育環境や買い物環境が良い場所や地下鉄駅に近い物件などを中心に探すこともポイントです。
参考:国土交通省「平成30年度住宅市場動向調査~調査結果の概要~」
築30年のデメリットを解消する4つのコツ

築30年購入を決断する際には、メリットとデメリットを比較することが大切です。また、マンション購入によるデメリットを解消する方法もいくつか存在します。
解消するコツは、以下4点です。
- 計画的な大規模修繕がされているか確認
- 新耐震基準に基づいているかチェック
- 建て替え予定や管理状態を確認
- リノベーションを前提に考える
それぞれ確認していきましょう。
1. 計画的な大規模修繕がされているか確認
老朽化により設備などに不具合が発生することを避けるためにも、今まで計画的に大規模修繕がなされてきたかを確認することが大切です。
国土交通省では、大規模修繕工事の修繕周期の目安として、外壁塗装の塗替えは12〜15年、空調・換気設備の取替えは13~17年に設定しています。
そのため、購入を検討する築30年マンションが少なくとも2回は大規模修繕がされているかをチェックしておくとよいでしょう。
2. 新耐震基準に基づいているかチェック
耐震基準とは、地震に耐える構造であるかを示した基準です。耐震基準は、1981年5月31日まで適用されていた旧耐震基準と、1981年6月1日から適用された新耐震基準に分けられます。
「震度6強や7程度の地震でも倒壊しない水準」を求められる新耐震基準の方が信頼性は高いため、購入前にあらかじめ建築年数などから基準をチェックするようにしましょう。
3. 建て替え予定や管理状態を確認
マンションの老朽化に伴い、建て替えを実施することになった場合、住民が一部費用を負担しなければならない可能性があります。購入前に、あらかじめ建て替え予定がないかを確認しておきましょう。
また、予期せぬ修繕費用の発生やトラブルを防ぐためにも、物件の管理が隅々まで行き届いているかを把握しておくことも大切です。
4. リノベーションを前提に考える
築30年マンションを購入した後にリノベーションすることで、快適に生活することも検討しましょう。リノベーションとは、既存の住宅に大規模な工事を実施して物件の価値を高めることです。
老朽化した住宅を元の状態に戻すリフォームと異なり、資産価値の向上が期待できるため、リノベーション実施後は築30年以上の物件でも売却しやすくなります。
参考:国土交通省「「長期修繕計画標準様式、長期修繕計画作成ガイドライン・同コメント」及び「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」の見直しについて 」
築30年マンションをリノベして快適に住む

今後、築30年を経過したマンションはますます増えることが予想されます。築30年マンションを狙うことで、好立地の物件を入手しやすい点や管理状況を掴みやすい点がメリットです。
一方で、築30年マンションを購入するデメリットとして、建物や設備が老朽化している点や売却しにくいおそれがある点が挙げられます。デメリットを解消するコツのひとつが、リノベーションを前提に築30年マンションを購入することです。
築30年マンションを購入してからのリノベーションに関心のある方は、The JOHNSON STORE(ジョンソンストア)二階のM+(エムプラス)カウンターまで気軽にご相談ください。
この記事の著者

M+ アドバイザー
上原 千歩
楽しいおうち作りを大切にし、リノベーションを提案しています。
自分のお家もリノベーション中!休日はカフェ巡りや梅酒作りなどを楽しんでいます。
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