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中古マンションの築年数は古くても安心?リノベの気になる疑問を解決

中古マンションの築年数が古くても安心して購入できるか気になるところでしょう。リノベーションできるか判断する際、年数以外に構造や管理体制も把握することが大切です。
リノベ時に築年数が古くても安心できるように、購入時の注意点や中古マンションを探すコツを紹介します。
中古マンションは築年数が古くても安心?

戸建てもマンションも経年劣化していくため、年数が経つにつれて住宅の市場価値が減少することが一般的です。
出典:国土交通省「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」
ただし、中古マンションの場合、物件によって価値が下がりにくいケースもあります。今後も一定の価値を保てそうな物件であれば、購入する中古マンションの築年数が古くても安心です。
ここから築年数と物件の価値の関係性について、詳しく解説していきます。
築年数ごとの物件の特徴
以下3つに分類し、築年数ごとの物件の特徴を簡単に解説します。
築10年以内
築11~30年
築30年超
築浅とも呼ばれる築10年以内のマンションは、内装の傷も少なく人気が高い点が特徴です。ただし、物件の選択肢が狭まる点や今後大規模な修繕の時期を迎える可能性がある点に注意しなければなりません。
築11〜30年は、手頃な価格で購入できる点がメリットです。その中でも築20年程度の中古マンションは、長く住めるということがわかる、今後の下落幅が少ない見込みといった点から特に注目されています。
築30年超の場合、価格が大きく下落するため、予算に限りがある方の選択肢のひとつとなるでしょう。
築年数は資産価値に関係
国土交通省の資料(「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」)からわかるように、戸建て住宅もマンションも築年数と資産価値の関係性が深いです。ただし、戸建て住宅と中古マンションでは、資産価値減少の仕方がやや異なります。
木造戸建て住宅の資産価値は築10年で50%、築15年で20%にまで急落するのに対し、中古マンションは購入してから1年間で急落するも、以降緩やかに減少していく点が特徴です。
出典:国土交通省「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」
築年数は耐久・耐震でチェックする項目のひとつ
耐久・耐震面で安心して中古マンションを購入するために気をつけておきたい点は、物件がいつ建てられたかです。1981年に建築基準法が改正され、従来より厳しい耐震基準に引き上げられました。
そのため、物件の建築確認申請したのが1981年以降であれば、築年数が古くても一定の耐震基準を満たしていると判断できます。ただし、築年数だけでその中古マンションがリノベーションに適しているかを判断するのは危険です。構造、管理体制、修繕計画の有無も合わせて確認するようにしましょう。
築年数が古いマンションを購入するメリット3つ

新築マンションを購入する場合、修繕積立金が比較的安い、最新の設備・建具を利用できるなどの点がメリットです。一方、築年数が古いマンションを購入する場合には、以下のメリットを享受できます。
管理体制を把握しやすい
価格が比較的安い
大規模な修繕工事が施されている場合がある
3つのメリットについて、確認していきましょう。
1. 管理体制を把握しやすい
マンション選びにおいて、管理体制・状態が整っているかという点は重要なチェック項目です。中古マンションの場合、物件の状態を確認すれば管理会社がしっかりしているかある程度確認できます。
下見で物件の管理体制が整っているか確認する際には、共有スペースが清掃されているか、ゴミが放置されていないか、古い掲示物がないかなどといった点がポイントです。
2. 価格が比較的安い
築年数が古いマンションは、新しい物件と比べて価格が安い点もメリットです。例えば、築年数10年の物件の価格は当初の8割程度まで下がるにもかかわらず、比較的新しい設備を利用できます。
さらに、中古マンションを購入して浮いたお金をリノベーション費用に充てれば、より自分が理想とする居住空間が作り出せるでしょう。
3. 大規模な修繕工事が施されている場合がある
国土交通省の「マンション標準管理規約及びマンション標準管理規約コメント」によると、外壁の塗装や屋上防水などを行う大規模修繕工事の周期は一般的に12〜15年程度です(ただし、部材や工事の仕様等により異なる)。
出典:国土交通省「マンション標準管理規約及びマンション標準管理規約コメント」
そのため、築年数が20年以上の物件であっても、その間に大規模修繕工事を経て耐久性が高まっている可能性があります。
築年数が古いマンション購入時の注意点2つ

築年数が古いマンションを購入することで、さまざまなメリットが期待できます。その一方で、修繕積立金が高い点、設備が古い点などがデメリットです。
また、ローン借入期間が短くされる可能性や住宅ローン減税が受けられない可能性にも注意しておかなければなりません。築年数が古いマンションを購入する際の注意点2つを確認していきましょう。
1. ローン借入期間が短くされる可能性がある
一般的に、新築でも中古でも審査に通れば住宅ローンの借入が可能です。ただし、金融機関によって中古物件で借入可能な期間が短くされることがあります。
当初の予定より返済期間が短くなると月々の返済負担額が重くなるため、特に35年で借入を予定している方は早めに取引金融機関に取扱条件を確認しておくようにしましょう。
2. 住宅ローン減税を受けられないこともある
住宅ローン減税とは、住宅ローンを借りて住宅の新築・取得又は増改築等をした場合、年末のローン残高の1%を最大13年間所得税から控除する制度です(本来10年間の制度ですが、一定の期間内に契約し、2021年1月1日から2022年12月31日までの間に入居した場合は13年間に延長)。住宅ローンを借りることで減税になるため、一定のメリットがある制度ですが、いくつか要件があります。
例えば、マンションは築後25年以内の物件に限定されるため、それより古いマンションを購入すると住宅ローン減税が受けられない点に注意が必要です。
出典:国土交通省「住宅ローン減税制度について」
リノベする中古マンションを探してみよう

出典:札幌市都市局市街地整備部住宅課「令和2年度(2020年度)札幌市マンション管理実態調査報告書」
2020年度の札幌市の調査報告書によると、札幌市内のマンションストックは18万戸を超えて年々増加傾向にあります。
そのため、札幌市でリノベする中古マンションを探すためには、いくつかの基礎知識を把握しておくことが大切です。ここでは、物件選びのポイント、リノベしやすい物件としにくい物件の違い、地下鉄徒歩圏物件を探す方法について詳しく解説します。
物件選びのポイント
まず、不動産会社を訪れることが基本です。インターネットに掲載されていない物件を取り扱っている、リノベーションに適しているかを判断してくれるような不動産会社を選びましょう。
また、リノベーションに適した中古マンションを選ぶ際のポイントは以下の通りです。
管理組合がリノベーションを許可しているか
修繕計画があるか、最近の修繕実績はあるか
日当たりはいいか、カビくさくないか
常駐の管理人がいるのか?
駐車場があるか(来客用もチェック)
リノベしやすい物件としにくい物件の違い
まず、マンションには壁式構造とラーメン構造という2つの構造があることを理解しておきましょう。
壁式は構造を壁で支える方式のため取り壊せない壁があり、間取りに制限が出ることがあります。一方、ラーメン構造は柱で構造を支える方式のため、間取り変更が比較的自由にできる点が特徴です。
自由度が高いリノベーションを目指すなら、ラーメン構造の物件をチェックしてください。
地下鉄徒歩圏物件を探す方法
札幌市内には、全部で49の地下鉄駅が存在します。エリアではなく、地下鉄徒歩圏にこだわるのであれば、1駅に絞らず2~3駅くらいに広げてみましょう。
また、徒歩圏でも5分以内より10分以内の方が物件数が多くなります。ただし、駅までの距離が長すぎると、冬の雪道の場合に通勤・通学で支障が出るため注意しましょう。
中古マンションの築年数が古くてもリノベ可能

中古マンションの築年数が古くても、耐久・耐震が確保されていれば安心して購入できます。ただし、リノベーションを前提に物件を探す場合は、マンションの構造や管理組合がリノベーションを許可しているかといった点をチェックするようにしましょう。
M+(エムプラス)では、大手不動産会社はもちろん、地元不動産会社と連携してインターネットに掲載していない物件を集めています。札幌でリノベーションする中古マンションを探している方は、inZONE(インゾーネ)の住宅カウンターにあるM+まで気軽にご相談ください。
この記事の著者

M+ マネージャー
谷本 泰
マンションリノベーションM+マネージャー。
リノベーションを通してより良い暮らしを提案しています。
休日は家族とアクティブに過ごすしています。日本酒好き。
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